安積覺、字は子先、覺兵衞と稱す、澹泊と號す、又た老圃と號す、祖父正、信、元和乙卯、大坂の役に戰功あり、後ち水戸侯に仕ふ、父貞吉、繼でその碌を食む、澹泊生れて十歳にして朱舜水を師とし、長ずるに及び、博學能文にして、最も史に長ぜり、義公が大日本史を編するに及びて、澹泊は之が總裁と爲れり、元文二年、病を以て歿す、年八十二、明治三十五年十一月、正四位を贈らる。
此書は湖亭渉筆第四卷にありて、本邦詩人の逸話を録し、唐宋詩家の佳話逸聞を記し、或は詩句の妙を論じ、瑕疵を論ずる等、頗蘊蓄を傾注せり、〓は唐韻に、戸皆反とあり、説文を按ずるに、〓、脯也といへう、詩〓とは、蓋、其の話する所、枯痩にして生肉の味なしと謙遜したるならん。
老圃詩〓.pdf
【関連する記事】

