詩訟蒲鞭
一卷
雨森宗眞著
雨森宗眞.字は牙卿、牛南・麟齋・松蔭は皆其の別號なり、越前の人、大野藩の醫官たり、山本北山に學び、經史に博覽なり、尤も詩を善くし、詩豪の目あり、北山は、徂徠一派の徒が李王の古文辭を唱ふるを惡み、袁中郎の清新を唱へて之を反正せんとす、牙卿は首として之に和したり、因て主和亭主人と稱せり、文化十二年十二月歿す、年六十。
山本北山の「作詩志〓」を著すや、陸奧守山邑の佐久間欽、字は子文、熊水と號する者、一書を撰し、北山の著書の誤を指摘し、「討作詩志〓」と名づけたり、牛南乃ち此書を著して更に之を反駁せり、毎項先づ北山の「志〓」の文を掲げ、次ぎに熊水の「討作詩志〓」を摘録し、而して後ち駁論を掲げ、一々古書を引いて之を證せり、其説く所概ね皆竅に中れり、其の修辭の學に裨益すること小に非ず。天明五年四月江戸本町三丁目書肆文刻堂西村源六初印)
詩訟蒲鞭.pdf
2006年07月02日
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