2005年04月10日

末弘厳太郎『嘘の効用』

目次suehiro_uso0.pdf
一 嘘の効用(リンク
二 改造問題と明治時代の省察suehiro_kaizo.pdf
三 役人の頭
四 小智惠に捉はれた現代の法律學
五 民法改造の根本問題suehiro_minpo.pdf
六 佛蘭西勞働聯盟の動搖suehiro_rodo.pdf
七 過激社會運動取締法案批評suehiro_kageki.pdf
八 住宅問題と新借家法suehiro_jutaku.pdf
九 工場法の改正についてsuehiro_kojo.pdf
一〇 世界的恆久平和の理想と國際勞働會議suehiro_sekaihaiwa.pdf
一一 陪審法案を讀みたる後の感想suehiro_baisin.pdf
一二 無産者の立揚より見たる陪審制度suehiro_musan.pdf
一三 婚姻に關する法律と女子職業問題suehiro_konin.pdf
posted by うわづら文庫主人 at 01:37| Comment(1) | TrackBack(0) | 随筆など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
われわれは子供のときから、嘘をいってはならぬものだということを、十分に教えこまれています。おそらく、世の中の人々は――一人の例外もなくすべて――嘘はいってはならぬものと信じているでしょう。理由はともかくとして、なんとなく皆そう考えているに違いありません。「嘘」という言葉を聞くと、われわれの頭にはすぐに、「狼がきたきた」と、しばしば嘘をついたため、だんだんと村人の信用を失って、ついには本当に狼に食われてしまった羊飼の話が自然と浮かび出ます。それほど、われわれの頭には嘘をいってはならぬということが、深く深く教えこまれています。
 ところが、それほど深く刻みこまれ、教えこまれているにもかかわらず、われわれの世の中には嘘がたくさん行われています。やむをえずいう嘘、やむをえるにかかわらずいう嘘、ひそかにいわれ陰に行われている嘘、おおっぴらに行われている嘘、否時には法律によって保護された――したがってそれを否定すると刑罰を受けるようなおそろしい――嘘までが、堂々と天下に行われているほど、この世の中には、種々雑多な嘘が無数に行われています。
 実をいうと、全く嘘をつかずにこの世の中に生き長らえることは、全然不可能なようにこの世の中ができているのです。
 そこで、われわれお互いにこの世の中に生きてゆきたいと思う者は、これらの嘘をいかに処理すべきか、というきわめて重大なしかもすこぶる困難な問題を解決せねばなりません。なにしろ、嘘をついてはならず、さらばといって、嘘をつかずには生きてゆかれないのですから。

実に面白いですね。まったく古くない。
Posted by sinasuti at 2013年08月11日 21:54
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